「スクワットが健康に効果的と聞いたけど、具体的なやり方を知りたい」「スクワットをやるときにはどんな注意点があるのだろう」とお考えでしょうか? スクワットは、健康やダイエットが気になる人に人気の高いトレーニングの一つです。しかし、やり方を間違えると、体を痛めるなど逆効果になることもあるので注意しましょう。まずは、スクワットの正しいやり方や注意点を理解しておくことが大切です。
そこで今回は、スクワットの効果について詳しく解説します。
この記事を読むことで、スクワットの効果を高めるポイントがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.スクワットの効果は?
最初に、スクワットの主な効果について見ていきましょう。
1-1.筋力アップ
スクワットをすると、太ももの大きな筋肉に負荷を与えるため、下半身を中心に筋力アップの効果が期待できます。下半身の筋力が高まれば、歩いたり走ったりするときに疲れにくくなり、自転車に乗って坂道を上るときも息が上がりにくくなることでしょう。また、思わぬ転倒を予防する効果も期待できます。
1-2.ダイエット
スクワットをするとダイエット効果が期待できます。スクワットによって筋肉量が増えると、基礎代謝が上がって消費カロリーが増えるからです。さらに、適切な食事管理と組み合わせることで、健康的にダイエットすることができます。しかも、下半身を中心にしたトレーニングであり、全身の筋肉バランスが整ってスタイルがよくなるのもメリットです。
1-3.便秘改善
スクワットには、便秘改善効果もあります。スクワットによって、腹筋が鍛えられたり腸に適度な刺激が与えられたりすることで、便通を促すことができるのです。特に、運動不足が原因で便秘になっている人には高い効果が期待できるでしょう。スクワットをやるときには、腹筋も意識して行うようにしてみてください。
1-4.尿もれ改善
スクワットは、中高年の女性に多い尿もれ改善にも効果的です。中高年になると、加齢などが原因で腹筋や腰周辺の筋力が低下し、尿もれしやすくなります。しかし、スクワットをすることで、腹筋や腰周辺の筋肉を鍛えることができ、尿もれ改善も期待できるのです。人前で恥ずかしい思いをしないためにも、スクワットをおすすめします。
2.スクワットにはどんな種類がある?
スクワットの主な種類を5つ、詳しくご紹介します。
2-1.ノーマルスクワット
まずは、スクワットの基本スタイルを覚えましょう。1セット15回を基本とし、慣れてきたら30秒のインターバルを取ってさらに2セット行うことがおすすめです。
- 脚を肩幅程度に広げて立つ
- 顔は前を向き、足先は外側に向ける
- 背筋を伸ばして、息を吸いながらゆっくり腰を下げていく
- 太ももと床が平行になる位置まで下げたら、そのまま数秒キープする
- 元の状態にゆっくり元に戻していく
2-2.ワイドスタンススクワット
ワイドスタンススクワットは、脚を大きく開くことで基本のスクワットより筋肉に負荷がかかるので、効果的に筋肉を鍛えることができます。1セット20回を目安にやってみてください。
- 足先を外側45度くらいの角度にし、肩幅より広めに開いて立つ
- 太ももと床が平行になる程度までゆっくり体を下げていく
- ゆっくり元の姿勢に戻していく
2-3.シングルレッグスクワット
シングルレッグスクワットは、ベンチなどの段差に片足を乗せて行う方法です。太ももの筋肉などに大きく負荷がかかるので、下半身の筋力強化が期待できます。左右それぞれ20回ずつを1セットとして、調整してください。
- ひざの高さと同等のベンチや段差などの前に立つ
- 脚の長さ分だけベンチや段差から離れる
- 片足をベンチに乗せて、ひざを曲げる
- ベンチに乗せていないほうのひざを、ゆっくり曲げていく
- 太ももと床が並行になるところで数秒キープする
- ゆっくりと元の状態に戻していく
2-4.ジャンピングスクワット
ジャンピングスクワットは、スクワットとジャンプを組み合わせたやり方で、下半身全体の筋肉を効果的に鍛えることができます。1セット10回が基本です。
- 脚を肩幅程度に開き、背筋を自然に伸ばして立つ
- 両手を前にして組む
- ひざを軽く曲げ、ゆっくり体を下ろしていく
- 太ももと床が平行になった時点で、下半身の筋力だけで力強くジャンプする
- 着地したら、そのまま腰を落とす
- ゆっくりと元の状態に戻す
2-5.スプリットスクワット
スプリットスクワットは、大臀筋(だいでんきん)と大腿(だいたい)四頭筋によく効く方法です。負荷が大きいので、スクワットに慣れた人や筋肉量が多い男性におすすめします。左右それぞれ20回で1セットを目安にしてください。
- 両足を前後に開く
- 胸を張って背筋を伸ばす
- 前に出した脚のひざを曲げて体をゆっくり下ろしていく
- 下ろした太ももと床が平行になったら、そのまま数秒キープする
- ひざをゆっくり伸ばして元に戻す
3.スクワットをやるときに注意すべきこと
スクワットをやるときに注意することを詳しく見ていきましょう。
3-1.前後に必ずストレッチをする
スクワットの前後に必ずストレッチをして筋肉をほぐしておきましょう。ストレッチをせずにスクワットをやると、いきなり大きな負荷がかかること筋肉を痛める原因になります。また、スクワットの後も、筋肉疲労をやわらげるためにストレッチをすることが大切です。なお、ストレッチをしている際、痛みや違和感があるときは、筋肉を痛めた可能性があります。症状が改善するまでストレッチを中止してください。
3-2.ひざをつま先より前に出さない
スクワットをやるときは、ひざをつま先より前に出さないようにしてください。慣れるまで、鏡を見ながらひざとつま先の位置を確認してスクワットをやるといいでしょう。ひざがつま先より前に出てしまうと、単なる屈伸運動になりスクワットの効果が期待できません。本来使うべき筋肉が使われないので、疲労も少ないはずです。
3-3.ひざ深く曲げ過ぎない
スクワットをやるときは、ひざを深く曲げ過ぎないように気を付けましょう。ひざを深く曲げ過ぎると、ひざに大きな負担がかかり過ぎて、痛めることがあるからです。ひざを痛めてしまうと、日常生活に大きな支障が出てしまいます。太ももと床が並行になる位置までひざを曲げましょう。
3-4.反動を付けない
スクワットをやるときは、反動を付けないようにしてください。反動を付けると、本来鍛えられるべき筋肉に正しく負荷をかけることができません。また、ひざに大きな負担がかるので、痛めることがあります。スクワットによる効果が期待できない上に、ひざを痛めるようでは意味がありません。スクワットは、反動を付けずにゆっくり行ってください。
3-5.回数と頻度を守る
スクワットをやるときは、回数と頻度を守ることが大切です。特に、やり始めのときは、気持ちばかりが先走りして、回数や頻度をオーバーしてしまいがちなので気を付けましょう。スクワットの効果を感じるためには、継続して長く行うことが大切です。最初に張りきり過ぎると、体が悲鳴を上げてしまいます。ケガや故障を防いで長く続けるためにも、規定の回数と頻度を守ってコツコツ続けていきましょう。
4.スクワットの頻度や回数を目的別に解説
スクワットをやるときにおすすめの頻度や回数を、主な目的別に解説します。
4-1.筋力をアップしたい
筋力をアップしたいのなら、ワイドスタンススクワットやスプリットスクワットなどがおすすめです。下半身の筋力に大きな負荷がかかるため、筋肉量を増やす効果が期待できます。ノーマルスクワットと比較するとハードなので、最初は1日10回×1セットだけでも構いません。徐々に回数を増やしていき、最終的には10回×3セット程度を毎日できるようにするとよいでしょう。
4-2.ダイエットしたい
本気でダイエットしたい場合は、ジャンピングスクワットに挑戦してみてください。下半身全体の筋肉に大きな負荷がかかるので、カロリー消費量が高くなるからです。また、続けるほどに筋肉量が増えて基礎代謝がアップし、食べても太りにくい体作りをすることができます。1セット10回を3セット、毎日行うとよいでしょう。なお、ジャンピングスクワットに移行する前に数日程度、ノーマルスクワットで体を慣らしておくことをおすすめします。
4-3.便秘や尿もれを解消したい
便秘や尿もれを解消したい場合は、ノーマルスクワットを毎日20回×3セット程度がおすすめです。1回に3セット行うのが無理でも、朝・昼・晩に1セットずつ行えば、無理なくできるでしょう。筋力がない人でもコツコツと少しずつ続けることで、腹筋や腰回りの筋肉を鍛えられて、便秘や尿もれの改善が期待できます。
5.スクワットの効果に関するよくある質問
最後に、スクワットの効果に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。
Q.スクワットを長期間続けるためのアイデアは?
A.簡単でよいので、小さな目標を達成できるようにするとよいでしょう。まずは、7日間続いたらお気に入りの高級チョコレートを1粒食べる、7日間続いたら新しい洋服を買ってもよいなどです。小さな目標があるとやりがいになるだけでなく、目標を達成する喜びにより続けたくなることでしょう。
Q.スクワットをしたらぎっくり腰になってしまったのですが?
A.以下のような原因が考えられます。
- 前後のストレッチが不十分だった
- スクワットのやり方が間違っていた
- 腰に負荷をかけ過ぎた
- 回数や頻度を多過ぎた
- 腰に疲労がたまっていた
いずれにしても、ぎっくり腰を治すことに集中してください。腰の痛みや違和感があるうちは、スクワットは厳禁です。ぎっくり腰が治った後も、スクワットを始める前に基本を再確認し、少なめの回数から様子を見ていきましょう。
Q.スクワットを続けたら脚が太くなったのですが?
A.スクワットにより筋肉量が増えたことが原因です。脚の太さが気になるなら、スクワットの種類や回数を見直してみましょう。
Q.スクワットは入浴後にやったほうがいい?
A.はい。入浴後は、体が温まっているのでスクワットをやるのにおすすめです。ただし、無理をしないことや適度に水分補給をすることを忘れないでください。
Q.高齢者でもスクワットをやってよい?
A.はい。スクワットをやるのに年齢は関係ありません。ただし、筋力が極端に落ちていたり体に不調があったりする場合は、スクワットが逆効果になることがあるので、十分に注意してください。
まとめ
今回は、スクワットの効果について詳しく解説しました。スクワットは下半身の筋肉を効率よく鍛えることができるため、筋力アップやダイエット・便秘解消などさまざまな効果があります。ただし、間違ったやり方をすると逆効果になり、体を痛める原因になることがあるので注意しましょう。まずは、目的別に効果的なやり方を覚えて、頻度と回数を守ってコツコツ続けることが基本です。最初はキツくても徐々にこなせるようになってくるので、がんばってみてください。