あごや口の周りに白ニキビができてしまった。メイクでごまかせないから困る。あなたのその悩み、よくわかります。白ニキビは小さいぶつぶつがたくさんできるのが特徴で、顔全体にできやすい厄介なものです。しかし、初期の段階で正しく対処すれば跡を残さずに治すことができます。そこで今回は、白ニキビができる原因や正しい治し方を紹介します。繰り返しできる白ニキビでお悩みの方は、この記事を参考にして正しく対処してください。
この記事を読むことで、気になる白ニキビを早い段階で治すことができるでしょう。
01. 白ニキビって何?
白ニキビは、別名「コメド」「閉鎖面皰(へいさめんぽう)」とも呼ばれる、毛穴に皮脂や角質・汚れなどが詰まってできるニキビです。ニキビができたばかりの状態で、炎症は起こっておらず痛みもありません。特に白ニキビができやすいのが、あごや口周り・おでこなどです。一度に大量発生することも多く、顔全体がブツブツになりメイクでカバーしきれないケースもあります。よく、白く膿が溜(た)まった状態を白ニキビと誤解している方がいますが、これは「黄ニキビ」と言い、毛穴が炎症を起こして膿が溜(た)まった状態のことです。
02. 白ニキビを放置するとどうなる?
白ニキビをそのまま放置していると、症状が進行して赤ニキビや黄ニキビになる恐れがあります。赤ニキビとは毛穴が炎症を起こした状態、黄ニキビとは毛穴が化膿(かのう)して膿が溜(た)まった状態のことです。白ニキビを放置することで毛穴の中にいるアクネ菌が増え、炎症や化膿(かのう)を招きます。症状が重くなるほど治すのが大変になるので、早めのケアが大切です。
03. 白ニキビができる原因は何?
それでは、白ニキビはどのようなことが原因でできるのでしょうか?代表的な原因を紹介します。
油っぽい食事に注意!
食生活の乱れはニキビができやすくなる原因となります。特に注意しなければいけないのが、動物性たんぱく質や脂質のとりすぎです。こうした油っぽい食べ物ばかり食べていると、皮脂の分泌が活発となって毛穴が詰まり、白ニキビができてしまいます。
肌が乾燥するとニキビができやすい?
ニキビは油っぽい肌の人がなりやすいイメージがありますが、実は肌の乾燥も白ニキビの原因となります。肌が必要以上に乾燥すると、乾燥から肌を守るために皮脂の分泌が過剰となるのです。さらに、肌の水分が少なくなると、ターンオーバーが正常にできなくなり、古い角質が蓄積しやすくなります。こうして分泌された皮脂や古い角質が毛穴に詰まり、白ニキビとなってしまうのです。
ストレスによるホルモンバランスの乱れ
精神的なストレスも白ニキビの原因となります。ストレスを感じると、ホルモンバランスが乱れ、女性ホルモンの分泌が減り男性ホルモンが活発になってしまうのです。男性ホルモンには皮脂の分泌を増やし毛穴を縮める働きがあります。そのため、ストレスによってホルモンバランスが乱れると、白ニキビができやすくなるのです。
睡眠不足によるターンオーバーの低下
睡眠不足も白ニキビができる原因です。睡眠が不足すると、成長ホルモンが分泌されず、肌のターンオーバーがうまくできなくなります。すると、古い角質が蓄積されて毛穴が詰まり、白ニキビができてしまうのです。また、睡眠不足はストレスを引き起こすため、ストレスを要因として白ニキビもできやすくなります。
化粧の洗い残しなどが毛穴に詰まる!
汚れが毛穴に詰まることによって、白ニキビができることもあります。たとえば、化粧の洗い残しや洗顔料のすすぎ残しなどです。こうした汚れが皮脂と混ざると、毛穴を詰まらせる角栓の材料となります。こうしてできた角栓が毛穴に詰まることで白ニキビができてしまうのです。
04. こんな対処法は逆効果!
「白ニキビをなんとかしたい」と、さまざまな対策に取り組んでいる方も多いでしょう。しかし、間違ったケアをしていては、かえって悪化させることになります。そこで、絶対にやってはいけない四つの対処法を紹介しましょう。
白ニキビを潰すのはNG!
いろいろなサイトで「白ニキビは潰すと早く治りやすい」と書かれていますが、自分で潰すのはオススメしません。確かに、原因となっているニキビの芯をキレイに取り除くことができれば早く治すことができますし、病院でこうした処置をされることもあります。しかし、自力でニキビの芯をキレイに取り除くのは非常に難しく、潰した部分から細菌が入り炎症が悪化するケースが大半です。最悪の場合、ニキビ跡が一生残ってしまうこともあります。どうしても潰したい場合には、自分で潰すのではなく、皮膚科などの専門機関を受診して治療を受けてください。
頻繁に顔を洗ってはダメ?
ニキビを早く治したいからといって頻繁に顔を洗うのはかえって逆効果です。肌に負担がかかり、バリア機能を弱める原因になります。しかも、洗顔のしすぎは肌の乾燥を招き、皮脂の過剰分泌を招いてしまうのです。必要以上の洗顔は避け、1日2回程度を目安にしてください。
化粧の厚塗りはニキビを悪化させる!
ニキビを隠そうとして化粧を厚く塗ることも白ニキビが悪化する原因になります。ファンデーションやコンシーラーには油分が多く含まれており、これを栄養にアクネ菌が繁殖し、炎症を引き起こしてしまうのです。ただし、薄くメイクをする分には問題はありません。心配な場合は、ニキビ肌専用のノンコメドジェニック化粧品を使用すると良いでしょう。
白ニキビにオロナインは要注意!
オロナインがニキビに効くという説がありますが、白ニキビにかんしては注意が必要です。確かにオロナインの効能を見ると『ニキビ』と書かれています。しかし、オロナインが効果を発揮するのは、炎症を起こした後のニキビです。白ニキビは炎症を起こす前の段階なので、オロナインによる効果は期待できません。そればかりか、オロナインの油分が毛穴を詰まらせて悪化してしまう恐れもあります。
05. 白ニキビを早く治す方法
白ニキビを早く治すためには、悪化する前に対処することが重要です。そこで、白ニキビを治す方法をいくつか紹介します。
白ニキビに効く薬がある!
白ニキビは皮膚科で処方される外用薬で治すことが可能です。ディフィリンゲル・トレチノインなどの処方が一般的となっています。ディフィリンゲルは角質が大きくなるのを抑えて毛穴の詰まりを予防する薬、トレチノンは古い角質をはがしてターンオーバーを促進する薬です。ただし、根本の原因である食生活や生活習慣が変わらなければ、すぐにまた新しいニキビができてしまいます。
漢方薬で内側から対策!
白ニキビを治すためには、漢方薬を飲むというのも効果的です。白ニキビには熱を冷ます働きを持つ漢方が用いられます。これは、漢方の世界では体にこもった熱が原因でニキビができるとされているからです。『涼解楽』『五涼華』『清上防風湯』といった漢方が一般的でしょう。ただし、漢方薬は症状ではなく、体質や体調に合わせて処方されるため、一概にどれが効くとは言えないのが現状です。自己判断で購入せず、漢方薬局などに相談することをオススメします。
洗顔後に化粧水で保湿する!
白ニキビを改善に導くには、保湿ケアが重要です。洗顔後は化粧水を使ってしっかりと保湿しましょう。このとき、乳液やクリームをつける必要はありません。乳液やクリームは油分が含まれており、かえってニキビの原因になってしまいます。また、フェイスパックなども注意が必要です。一見、肌に良さそうに思えますが、角質層がふやけて肌のバリア機能が弱くなり肌がダメージを受けやすくなります。過剰な保湿は逆効果ですので注意してください。
ケミカルピーリングでターンオーバーを促進!
皮膚科などで行っているケミカルピーリングも白ニキビの改善に効果があります。ケミカルピーリングとは、皮膚の表面に酸性の薬剤を塗って毛穴に詰まった古い角質を取り除く治療法のことです。これによって、肌のターンオーバーが促進され、白ニキビをはじめとする肌トラブルの改善が期待できます。ただし、エステサロンなどで提供しているピーリングはあくまで美容目的のものです。白ニキビの治療を目的とする場合には、必ず医療機関で受けるようにしてください。
06. 白ニキビを予防するには?
最後に、白ニキビを予防するために知っておきたいポイントを紹介します。以下のポイントを押さえ、白ニキビの発生を未然に防ぎましょう。
食生活を見直すことが大切!
白ニキビを改善するためには、食生活を見直すことも重要です。油っぽいものや炭水化物・アルコールのとりすぎに注意し、野菜や果物などを積極的に食べるようにしましょう。白ニキビを改善する効果が高いと言われている食品を栄養素と共にいくつか紹介します。
ビタミンA
ビタミンAには、ニキビの原因となる雑菌やウイルスから皮膚を守る効果があります。
ビタミンAが多く含まれる食品・・・しそ・にんじん・ほうれん草・春菊・大根・うなぎ・ほたるいか・かじか・鮎など。
ビタミンB2
ビタミンB2は、肌の代謝を促し、毛穴に詰まった皮脂や角栓を取り除いてくれるビタミンです。
ビタミンB2が多く含まれる食品・・・レバー・うなぎ・納豆・いくら・たらこ・とうがらし・卵・豚肉など。
ビタミンC
ビタミンCには、過剰な皮脂の分泌を抑え、角栓の詰まりを予防する働きがあります。
ビタミンCが多く含まれる食品・・・赤ピーマン・黄ピーマン・パセリ・レモン・いちご・カリフラワー・キウイフルーツなど。
ストレスを溜(た)め込まない
白ニキビを防ぐためには、ストレスを溜(た)め込まないようにすることが大切です。ウォーキングやストレッチなどの適度な運動を習慣づけ、ストレスを発散するようにしましょう。また、先ほどもお伝えしたように、睡眠不足はストレスを招く原因となります。白ニキビの発生を抑えるためにも、毎日6時間以上の睡眠をとるようにしてください。
必要以上に顔を触らない
必要以上に顔を触らないようにすることも大切です。手には見えない菌がたくさん存在しており、こうした菌が毛穴に入ることでニキビができてしまうこともあります。特に、顎や鼻に触れるクセがある人は注意しましょう。
まとめ
いかがでしたか?この記事では白ニキビの原因や対策方法について紹介しました。白ニキビはニキビの中では最も軽いものなので、早めに対策をとれば跡を残すことなくキレイに治すことができます。また、根本的な原因を解消するためにも適度にストレスを解消し、バランスの取れた食事を心がけましょう。